【食】サイクルメニューその②
先日、サイクルメニューについて書きましたが、幾つか情報追加してもう1記事。
個人的に保育・調理関係の知人にヒアリングしたレベルなので正確度は低いのですが、何かの参考になればと。
一昔前はお給食でサイクルメニューというと「手抜き!」なんてお叱りをいただくことも少なくありませんでしたが、どうやら今は徐々にサイクルメニューの勢力が広まっているようです。
地域差はかなりあると思いますが、肌感的には保育園の4,5割、小学校は2割弱くらいか(繰り返しですが少ない母数なので精度は低いです)
事業者さんはサイクルメニューに切り替えているところが増えているようです。
子供達の園がどういうサイクルメニューになるのかも聞いてみました。
基本は2週1サイクルで月2サイクル制。
2週間を1つのサイクルとして一ヶ月で2回繰り返す、というものです。
ただし同じ食材・同じメニューになるわけではなく、同じ食材・異なる味付けメニューになるようです。
例えば、最初の1サイクルで鮭のフライがでてきたら、次の2サイクル目では鮭の味噌焼きででてくる、みたいな。
サイクルには二つの側面があると思います。
一つは、同じ食材が繰り返されるという面。
もう一つは、同じメニュー(調理法・味付け)が繰り返されるという面。
食材・メニュー共にサイクルするのであれば・・・
1サイクル目:鮭のフライ、キャベツのお浸し / 鱈の酒蒸し、小松菜のゆかり和え
2サイクル目:鮭のフライ、キャベツのお浸し / 鱈の酒蒸し、小松菜のゆかり和え
食材・調理法共にサイクルする場合でも入れ替えるという方法も・・・
1サイクル目:鮭のフライ、キャベツのお浸し / 鱈の酒蒸し、小松菜のゆかり和え
2サイクル目:鱈のフライ、小松菜のお浸し / 鮭の酒蒸し、キャベツのゆかり和え
食材だけサイクルならば・・・
1サイクル目:鮭のフライ、キャベツのお浸し / 鱈の酒蒸し、小松菜のゆかり和え
2サイクル目:鮭の味噌焼き、キャベツの卵とじ / 鱈のムニエル、小松菜のおかか和え
難しい・・・最初にどの方針でのサイクルなのか明確になっていないと現場は混乱しそうですね^^;
(調理メニューはトップダウンだとしても、保育者や調理担当者が保護者に説明するという点で)
ヒアリングした限りでは、一番目の食材・メニュー共にサイクルというケースが多いようです。
期間も、2週1サイクル、4サイクルを1単位にしているところが多数派(2ヶ月で一つのグループになる)
えー?
それじゃ飽きちゃうんじゃない?
と一瞬思ったのですが、メインメニューのみサイクルにして、汁物やデザートを日替わりにして調整しているケースもあるようです。
(旬の切り替わりは早いから、2ヶ月単位じゃ取り込めない食材もでてくるんじゃ・・・なんて心配も少々ですが)
現場目線で気になるのは、食材変更の場合のメニュー対応です。
現場が方向性を正しく理解できていないと、調理法や味付けが偏ってしまいそう。
ある程度の経験と応用力がないと難しいような気がしてしまいます。
保育園や学校の調理というと、「決められたメニュー作ればいいだけでしょ?楽でいいね」なんていう目で見られることも少なくなく、もちろんそういうことをあまり深く考えていない、ぶっちゃけるといい加減な対応をしている施設があることを否定はしませんが、大半の関係者は日々子供達の健康を考え取り組んでいます。
より良い献立、事業の効率化、現場のスキルアップ、いずれも欠かせない軸ではあるのですが、何よりまずは子供達の健康を第一に、持続可能な施策を進めてほしいものです。
あとは、どうしても縦割りというか、栄養士・調理師と、保育士・教師では、担当する役割も意識も知識も異なるため、双方知識を補完しあえるような連携が取れるとなお良いなと思うところでもあります。