【発達障害】発達障害児の子育てと受援力

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発達障害を持つ子どもは、定型発達の子どもより虐待を受けるリスクが高いという調査結果があります。

 

知的な遅れが顕著な場合、受容ができていないといネグレクトのリスクが高まるかもしれません。

癇癪や拘りが強い場合、言い聞かせや指示が通らないことで暴力のリスクが高まるかもしれません。

 

育児不安、経済的不安、将来への不安。

周囲の無理解、家族親族の非協力。

ただでさえ負担の大きい発達障害児の育児に沢山の負荷がのしかかったとき、心のたがは外れてしまうのかもしれません。

 

定型発達の子どもであっても、多くの親は「人に迷惑をかけない子に育てたい」と思っていると思います。

その気持ちが子育てにおいては「助けはなるべく求めず、自分で何とかしなければならない」という思い込みに繋がってしまっているかもしれません。

 

しかし、子育ては一筋縄ではいきません。

行き詰まる時も少なからず出てきます。

 

そんなときは、どうか周りに手を差し出してください。

助けて欲しいと声をあげてください。

 

人に助けを求めることができる力を「受援力」といいます。

人に頼ったり、助けを求めたりするのは恥ずかしいことではなく、皆が健全に生きていくために必要なことなのです。

 

年長〜小学校低学年くらいの子どもを見ていると気づくことがあります。

「トイレに行きたい」「教科書忘れちゃった」「頭が痛い」、自分の困りごとを言い出せずに固まってしまうのです。

きっとご家庭では、観察力の鋭い親御さんが先回りして色々気付いて対応していたのだろうと思います。

けれどそれは、「自分一人で解決できない問題を、他人の力を借りて解決する機会と力」を奪いかねません。

親御さんが困りごとに対して適切に支援を求め・受ける姿は、子どもにとってもプラスになります。

 

「人の手を借りるのは恥ずかしい」ではなく「困った時は誰かの手助けを得て自分を磨き、将来自分も誰かの助けになるような人に成長する」方が、長い目で見た時子どもの力になるのではないでしょうか。