【膠原病】原田病

リウマチ発症の約13年前、21歳の時に原田病に罹りました。

その後15年間の経過観察を経て、現在は完治となっております。

 

リウマチ以上に記憶が遠く朧げなのですが、リウマチより珍しい疾患だと思うので、誰かの参考になればと書き残してみます。

 

 

発症は突然でした。

授業中いきなり目が痛くなり、涙が止まらない。

チカチカして黒板がよく見えない。

それでも出席必須な授業だったのでハンカチを目に当て受け続けるものの、ハンカチじゃ追いつかないほど涙が出続ける様子に教授が「出席にしておいてやるから早く病院行ってこい!!」と助け舟をだしてくださったので、直ぐに大学近くの眼科へ受診。

最初はのほほんとしていたおじいちゃん先生が、目の中を覗き込むなり「今直ぐこの足で大学病院へ行きなさい。タクシー呼ぶから。」と。。。

 

あれ?何かやばいことが起こってる??

 

てっきり結膜炎(ソフトコンタクトなのでよくやらかしていた)が悪化したかくらいに思っていたのですが、どうも様子が違うらしい。

 

おじいちゃん先生が電話を入れておいてくれるというので、直ぐタクシーで5分ほどの大学病院へ行きました。

 

 

今振り返ると、その1,2ヶ月ほど前から頭痛や羞明感は感じていました。

普段は頭痛なんてめったに感じないのですが、部活の夏トレで脱水症状起こしてからたまに頭痛を感じることがあったので、それを引きずっているのかなくらいに思っていました。

羞明感は、今年は秋に差し掛かっても眩しいなぁくらいに考えていました。

しかしそれがこんな厄介な病気の前兆とは全く気付きませんでした。。。

 

 

大学病院についたら直ぐにベッドに連れて行かれました。

採血や色々な検査をしながらあれよあれよという間に点滴が始まり、それが終わってから医師の説明。

 

「治療が間に合って良かったです、半日遅れていたら失明でした。」

 

 

えええ・・・・?

その後説明を受けた記憶はあるのですが、正直ほとんど頭には入っていませんでした。

(本来なら家族が来て説明を一緒に受けるべきだったのでしょうが。この直前に祖父が他界して、その対応で両親共に忙しかったため、付き添いをお願いするという頭もありませんでした)

とりあえず数日間点滴に通い、その後暫く服薬したのは覚えています。

そして症状が軽快し、日常生活に支障ができるような後遺症も残らなかったので、私の記憶の中からはスッポリこの病気は抜け落ちました。

(大学が変わったり就職したり、目紛しい中でどうでもよくなってしまっていた、というのが現実でしょうか。。。)

 

パソコンや携帯は持っていたものの、当時はまだそこまで「わからないことはとりあえずググる」的なものではなかったので、検索して調べてみようとかいう気持ちもあまり湧かなかったのかもしれません。

(きっと今だったら即ググっていたと思います^^;)

 

ただ、頭の中に「原田病」「虹彩毛様体炎」というキーワードと、「次に同じ症状が出たら即タクシーか救急車で病院にくるように」と言われたことは残りました。

 

 

その後数年は何も思い出すことなく過ごしていました。

 

きっかけは、ある時コンタクトを作るために眼科を受診したとき。

目のかみゆがあったのでついでに診てもらうことにしたら・・・

 

「夕焼け眼底なんだけど心当たりある?」

 

夕焼け眼底?なんじゃそりゃ?

説明を受けると、どうやら目の病気をやっているとなることがあるらしい。

 

そこで思い出す(遅)

 

私「そういえば数年前に原田病って言われました」

先生「はぁぁぁぁああああああ!?」

 

ちょっと独特な先生だったのですが、めっちゃ怒られました・・・

10分くらい、講義並みに原田病の再発の怖さやリスクを説明されました・・・

 

先生「コンタクトなんて以ての外、原田病と知っていて処方する先生はいないから!自分の自宅の近くにかかりつけになってくれる眼科医を探して、定期的に検査を受けなさい!」

※この先生の病院は自宅からは遠い場所にあったため

 

とても親切な先生で、家の近くで原田病を診てくれる病院を探してくださいました。

で、その病院に通い始め、その後3人の子供をその病院で立て続けに出産し、更に数年後、その病院のリウマチ科にかかることになります。

 

お産も原田病(眼科)もリウマチ(リウマチ科)も結果的に同じ病院で診てもらえたのはラッキーだったかもしれません。

ついでですが心臓と股関節にも持病があるため、循環器内科と整形外科股関節外来のお世話にもなっています。

胆石と盲腸も同じ病院で手術してもらいました。

 

膠原病に限らず何かしら難しい病気にかかってしまうと、どうしても「評判がよく、設備が整っていて、腕の良い先生のところにかかりたい」という思いは出てくると思います。

 

ただ、膠原病は合併症が出ることが少なくないので、ある程度診療科が整った総合病院であれば、自宅からの通いやすさという点で考えることも必要かもしれません。

 

話が逸れましたが・・・

 

原田病自体は完治しましたが、飛蚊症が多かったり、夕焼け状眼底は残っていたり、網膜が薄くなってしまっているので今後網膜剥離のリスクはあります。

定期検診はなくなりましたが、日常生活の中で目の変化には気をつけるよう意識はしています。

 

私は自覚ないダメ子だった割には周りの環境とサポートがよく軽傷で済んだマイナー例だと思うのですが、この病気は症状が出た時が勝負なのだそうです。

 

膠原病を持っている人は特に、ちょっと目がおかしいなと思った時に、「そういえば目にでる膠原病もあるんだな」と思い出していただけると、そしてその中の何人かが本当に原田病で早期受診早期治療が叶ったら幸いです。